相続とは?

■人の死亡によて相続が始まります。相続とは、死亡した人の財産上の権利(不動産やお金等)や義務(借金等)を相続人が引き継ぐことです。

誰が相続人になるのでしょうか。相続の範囲と順番は、民法によって決められています。

さて、相続は、相続される人(死亡した人)の住んでいた土地で始まります。

1) 誰が相続人になるの?

 相続人の範囲は、遺言があれば遺言書によりますが、遺言がないときは、相続人の協議によって決まります。

2)遺産の分割協議とはどんなこと?

相続人同士が、全員で相談して、相続人ごとに遺産の分割を決めます。これを遺産分割といいます。

■遺言は、被相続人の財産について、誰が何を相続するか、被相続人の最終的な思いを表したものです。

遺言があるときは、遺産の行き先は原則的に遺言によって決まります。(これを指定分割と言います)

遺言がないときは、民法の規定によって相続人(配偶者や子供達)が決まります。(これを法定相続といいます)


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相続人はどのようにして決まるの?

■前項で説明しましたように、相続人同士は、話合いにより遺産内容を自由に配分することができます。

しかし、相続人全員が納得して遺産を分けることができない場合があります。

全員が納得せず、協議不調のときは民法の規定による相続順位により相続人が決まります。

この場合、民法の規定によって決めますので、この決め方を「法定相続」といいます。

このようにして決まった相続人には、優先順位がありますので、後順位の人は相続人にはなれません。


■法定相続では:改正民法(昭和56年1月1日~現在)によりますと、

1)被相続人(死亡した人)の配偶者(夫または妻)は、常に相続人になります。

2)被相続人の血族(血がつながっている人)は、一定の範囲で相続人になります。

3)直系血族(直系卑属:子や孫、直系尊属:両親や祖父母)がいないときは、傍系血族(兄弟等)が相続します。


■それでは、相続人の順位を列挙してみましょう。

 第1順位から第3順位まで決まっています。


<第1順位>  (配偶者1/2)、(直系卑属1/2)

被相続人に子がいるときは、その子は相続人になります。
 
実子でなくとも、養子がいるときは、その養子も平等に相続します。

その場合、配偶者(夫又は妻)と子(養子)は、2分の1ずつ相続します。

配偶者と子が財産を半分に分けるのです。

子が複数人いるときは、その子は共同相続人になりますが、2分1を子等で均等に配分

します。

子が多いときは、それだけ取り分が少なくなりますね。

配偶者がいないときは、子だけが相続します。

この場合、被相続人(死亡した人)の親、兄弟姉妹は相続人にはなれません。

養子縁組をしても、養子に出した親(実親)とは親子関係がなくなることはないので、

養子は実親と養親の双方から遺産相続を受けることができます。

ただし、特別養子縁組をしたときは、養子と実親は親子関係が切れますで、養子は実親

の遺産相続を受けることはできません。

子がいないときは、妻と被相続人の親(父母)が相続します。被相続人の親がい
ないときは妻と被相続人の兄弟姉妹が相続します。

被相続人の子(直系卑属)もいない、被相続人の親(直系尊属)もいない、さらに被相続人の兄弟姉妹(傍系血族)もいないときは、妻だけが全部を相続します。

<第2順位> (配偶者2/3)、(直系尊属1/3)


子がいないときは、配偶者と被相続人の直系尊属(父母、実親・養親の両方を含みます)が相続人になります。

その場合、配偶者が3分2、直系尊属(父母)が3分の1相続します。

配偶者がいないときは、被相続人の直系尊属(父母)が全部相続します。


<第3順位> (配偶者3/4)、(兄弟姉妹1/4)

次に、子も直系尊属(父母)もいないときは、配偶者が4分の3、被相続人の兄弟姉妹が4分の1相続します。

配偶者がいないときは、兄弟姉妹が全部相続します。

以上の順位で打ち切りです。第4順位はありません。


■<半血(はんけつ)・全血(ぜんけつ)の兄弟姉妹>とはなに?

兄弟姉妹でも、父母が共通とは限りません。

父母の一方だけが共通の兄弟姉妹は、いわゆる半血の兄弟姉妹といい、父母が全て共通の兄弟姉妹は、全血の兄弟姉妹といいます。

遺産相続においては、半血の兄弟姉妹は、全血の兄弟姉妹の半分(2分の1)になります。

■<嫡出子(ちゃくしゅつし)と、非嫡出子(ひちゃくしゅつし)の相続割合>は違うの?

非嫡出子の相続分は、嫡出子の相続分の半分(2分の1)になります。

非嫡出子(法律上の婚姻をしていない男女間で生まれた子供)は、たとえ認知をしても嫡出子にはなりません。


■<準正(じゅんせい)とは、どんなこと?

婚姻しないで生まれた子(いわゆるシングルマザー)であってもその子を父が認知を
し、その父とシングルマザーの子の母親が結婚すれば、認知をされた子は、嫡出子とな
ります。(これを準正と言います)

認知と、両親の結婚は、どちらが先でもよいのです。上述とは逆に、先に両親が結婚をして、その後父親が母親の子を認知をしても、良いのです。(これも準正になります)

父親がシングルマザーの子を認知しただけでは、その子は嫡出子にはなりません。
(しかし、認知をすれば父および母と、法律上の親子想関係が発生します)

認知の段階では、あくまでも非嫡出子なのです。


■<代襲相続(だいしゅうそうぞく)>とはなに?

被相続人の兄弟姉妹が死亡していないときは:

兄弟姉妹の子(甥、姪)が、兄弟姉妹に替わって(相続)代襲相続します。

甥、姪が死亡したときは、更なる代襲相続はありません。

(甥、姪で打ち切りです)


■<相続人がいないときは>どうなるの?

甥も、姪も死亡し、もはや誰も相続人がいないときは、家庭裁判所による一定の手続きを経て、相続財産は国のものになります。

国庫に帰属するのです。


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遺産分割協議とは何ですか?

民法では、遺言した人が決めた相続内容を優先します。

しかし、遺言がないときは相続人の話し合いにより、法定相続分に関係なく、自由に遺

産の配分を話し合うことができます。

遺産分割の協議内容は自由ですので、話合いがまとまれば誰が相続人になってもかま

いません。

遺産分割は、相続人全員の話し合いがまとまれば、たとえ遺言書の内容と異なる遺産

分割であっても、また法定相続分と違う内容の分割であっても、問題なく有効です。

相続人の多数決ではダメです、成立しません。相続人の全員一致が必要です。

しかし、自由に決めるといっても、相続人にはそれぞれ遺留分があることに注意しなけ

ればなりません。(遺留分は後述します)


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相続の「承認」、「放棄」とはどういうこと?

■<相続の承認とは?

相続の承認とは、いずれの形にせよ財産を相続することです。相続人の中には、財産は相続するが借金は支払いたくないという人もいるでしょう。逆に父親の事業を相続した人は、事業を継続するため信用確保のうえからも、父親の借金を支払いたいこともあるでしょう。

相続人は、相続の単純承認(全ての財産を相続する無条件相続)か、限定承認(マイナス財産のような借金があれば遺産の範囲内での条件付きで相続すること)のどちらかをすることができます。

「単純承認」は、被相続人の財産を無制限に引き継ぐことです。被相続人のマイナス財産も全て相続 し責任を負います。特に、法的手続きは必要ありません。

債務を引き継がない相続放棄と異なり、「限定承認」の場合は一旦相続債務は全部引き継ぎます。

しかし、限定承認の場合は被相続人の借金支払いについて財産に不足分があっても、相続人がご自分の財産から支払う必要がありません。

相続財産の範囲内で、被相続人の借金を支払えばよいのです。

故人が借金の連帯保証人ならそれも相続します。

財産以上の借金を支払う必要が無いから、後で遺族の知らない借金が出てきそうで怖いとき等には便利です。

ただし、債権者への公告など手間と時間がかかります。

限定承認では、故人が財産を時価で遺族に譲渡したとみなされますので、借金より財産の方が多かった場合、所得税も負担するため、単純相続よりも損になります。
  
限定承認は、相続の開始(被相続人の死亡)を知った日から3ヶ月以内に、相続人全員が家庭裁判所に限定承認の申述をする必要があります。

■<相続の放棄とは?
 
相続の放棄とは、一切の相続を拒否することです。どのような形であるにせよ相続はしませんよ、ということです。

相続の放棄は家庭裁判所に「相続放棄の申述書」を提出する必要があります。
  
家庭裁判所に一定の手続きをしないと、相続放棄にならないのです。ただ、口頭で相続はしません、と言っただけでは法律上の相続放棄にはなりません。
  
相続放棄は、被相続人が生存中はできません。

相続放棄は、相続開始を知った時から(自分が相続する立場になったと知ってから)原則3ヶ月以内に手続きをしなければなりません。

この3ヶ月の起算日は、相続人が借金の存在を知った日です。

3ヶ月までに何もしないでいると、家・土地等の不動産や現金の他、借金・買掛金・家賃の滞納・未払いの税金・連帯債務や連帯保証等の債務も自動的に相続することになります。

相続開始を知った時から3ヶ月を過ぎていても、借金を知った日がその後であれば、相続人に落ち度が無ければ、借金を知った日から3ヶ月以内に相続放棄の手続をすることができます。

相続を放棄した相続人の子には、代襲相続権はありません。

ただし、次のお金は相続放棄しても受け取れます。

1)遺族年金

これは亡くなった方の財産ではなく、なくなったことによってご家族に受け取れる権利が発生したわけですから、相続放棄をしても受け取れます。

2)保険金

遺族年金と全く同じ考えで、亡くなったことによって、ご家族に受け取る権利が発生したわけですから、相続放棄をしても受け取れます。

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内縁の妻、胎児、婚外子の相続はどうなるの?

■<内縁の相手に財産を残したいときは

内縁の妻には、相続権はありません。

内縁の妻に財産を残す方法は、2通りあります。

その一つは、遺言書により内縁の妻に財産を遺贈する旨の遺言をします。

遺贈とは、相続人以外の人(法人を含む)で有ろうと無かろうと、特定の人に財産をただで与えることです。財産を受ける人の承諾を必要としません。

その二つは、生きている内に、内縁の妻に財産をただで与えることです  。

上記以外には、内縁の妻に財産をあげることはできません。

■<胎児の相続はどうなるの

遺産は子に相続されますが、お母さんのお腹に子供がいるときは、 お腹の子供も相続の権利があります。

従って、現存の子が2人いるとすれば、遺産相続はお腹の子供を入れて(出生後、特別代理人を立てます)、3人で遺産相続の協議をすることになります。

死産のときは、相続権はありません。

婚外子の相続はどうなるの

結婚した夫婦間の子でない場合(婚外子)は相続権はありませんが、婚姻外の子は認知されれば非嫡出子として相続権があります。

遺産分割協議の時、認知された子がいるときは、当然協議に参加させなければなりません。

認知は父親が生存中になされる場合や、遺言による場合もありますので、 念入りな調査が必要です。

非嫡出子の相続分は、嫡出子(両親が婚姻したときの子、婚姻子)の半分です。

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相続人の欠格、廃除とはどんなこと?

相続欠格事由について

法定相続人でも、一定の理由により相続人になれない場合があります。

これを相続欠格事由といいます。

詐欺又は脅迫により被相続人が相続に関する遺言をした場合や、被相続人を殺害した場合には相続欠格事由となり、相続はおろか遺贈も受けられません。

この場合は、何らの法的手続きは必要なく、当然相続欠格事由となり、相続・遺贈はできません。

相続人の廃除について
  
推定相続人(妻や子等)が、被相続人に対して虐待や重大な侮辱をしたときは、被相続人はその推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求するか、遺言書で指定することができます。

被相続人の気が変わったときには、家庭裁判所に廃除の取り消しを求めることもできます。

相続の欠格や廃除をされた相続人は、当然のことながら遺産相続はありませんが、その相続人に子がいるときは代襲相続されます。

代襲相続する直系卑属(孫や曾孫)がいないときは、相続順位が繰り上がり、次順位のものが相続人になります。

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相続財産の調査はどんなとき必要なの?

■<財産目録の作成

相続開始時には、相続人同士で遺産を分配するため、財産目録を作成する必要があります。

遺産を洗い出して財産のリストアップをします。

このリストアップの中から相続人同士で遺産の分配と、それに伴う名義変更を行います。
  
銀行への預貯金や手形関係調査、証券会社への株調査、保険会社への生命保険調査、商売上の売掛け・買掛け残の調査、土地・建物等の不動産は登記所での調査をします。
                        
この他、著作権、電話加入権、特許権、商標権等がありますが、登録等のない通常の動産は特に名義変更の手続きは必要ありません。

■<遺産の評価格は?
 
遺産分割協議をするには、相続財産の総額を算出する必要があります。

例えば、土地家屋や農地山林等の不動産については、遺産分割の時の評価格は時価で評価しますが、相続税申告の時の評価格は、固定資産税評価格によります。

[ 財産目録の作成資料 ]

下表に例示します。

(種 別)                  (評価格)   (手続き)

農地、山林、土地家屋等の不動産   時価     法務局で所有権の移転登記手続

株                       時価       名義変更

預貯金                    時価       金融機関で名義変更・解約

自動車                   中古価格     陸運局事務所で名義移転登録

■<借金等の負債(マイナス財産)も相続財産です。

銀行等からの借金、公租公課(いわゆる税金の未納分です。所得税、住民税、固定資産税、事業税等)、その他保証債務等がありますので、これらのマイナス財産も相続財産として計算する必要があります。

■<生命保険金や死亡退職金はどうなるの?

被相続人の妻や子が生命保険金や死亡退職金の受取人であれば、相続人の固有の財産ですので 相続財産には含まれません。
  
一方、受取人が被相続人本人のときは、その保険金は被相続人の財産になりますから、相続財産になります。

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相続財産の特別受益とは、寄与分とは?

特別受益、寄与分>とはどんこと?

特別受益とは、相続人が生前贈与や遺贈を受けていた場合に、その分だけ相続財産から差し引かれる制度です。

他の相続人との公平を期するためです。

寄与分とは、相続人が生前に被相続人の財産維持・増加に貢献したときに与えられるものです。

例えば、被相続人の農業耕作を専従的にしたとか、被相続人の事業に資金的援助をしてこれを助けたとか、被相続人の療養看護を献身的に行ったとかの場合は、相続人間の協議により、その分は寄与分として遺産分割の相続対象から外すことができます。

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遺言、遺留分とは何ですか?

■<遺言>とは、被相続人の最終的な思いを、死んだ後に実行させるものです。

遺言をすれば被相続人の思いどおりの相続ができますし、死後の財産相続の紛争を未然に防ぐことができます。


提言:遺言(イゴン)を残して、遺恨(イコン)を残すな!

満15歳になれば遺言をすることができます。

会社の経営権をご自分の子に継がせたい場合、遺言で後継者として指名し、遺言者が所有する株式または出資を相続させます。

個人経営を営んでいて、その店をご自分の子に継がせたい場合、遺言で後継者として指名し、遺言者が所有する店舗などの営業用の財産を相続させます。

本来は相続人にはなれない内縁の妻や、特に世話になった人に遺言で遺贈をすることもできます。

被相続人が死亡したら遺産をあげる、という「死因贈与」については、贈与者よりも貰う方の受遺者が  先に死亡したときは、受遺者が死亡した時点で、死因贈与の効力が失われます。

予備的遺言について

  遺言書に記載した相続人又は受遺者が、遺言者より先に死亡した場合はどうなる   か?
  この場合、遺言者が死亡しても、先に死亡した相続人又は受遺者の妻や子供は、当  然には財産を受け取ることはできません。

  このような場合を想定して、遺言書には「万が一、遺言書の中の相続人又は受遺者  が遺言者の相続の開始前に既に死亡していた時は、相続人又は受遺者の妻に遺贈す  る」旨の、予備的遺言を付記しておくと良いでしょう。
  

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■<遺言の種類と作成方法>はどうなっていますか?

遺言には普通方式として、次の3種類の遺言がありますが、民法で定めた形式に添って遺言を行う必要があり、不備な遺言は無効となります。

1)公正証書遺言

・公正証書遺言は、費用と手間がかかりますが、資格のある公証人が作成しますの
で保管も安全ですし、執行のとき家庭裁判所によ る検認手続きが要りませんので、迅 速に行うことができます。

 作成要件は次のとおりです。
 
・遺言には証人2人以上の立ち会いが必要です。
相続人及び受遺者は証人にはなれません。

・遺言者が公証人に対して遺言内容を口頭で述べます。
前もって、遺言内容を書類に書いておくと便利です。

・公証人が申述内容を筆記し、その内容を証人及び遺言者に読み聞かせ、又 は閲覧
させます。

・遺言者及び証人は、遺言内容に間違いがないか確認した後、それぞれが署名、押印します。
遺言者は、実印を押印します。証人も押印しますが、実印が好ましいですね。

・公証人も署名、押印します。

・遺言書の原本は公証役場に保管されますので、紛失のおそれがありません 。

・家庭裁判所での検認手続きが不要です。

2)自筆証書遺言

・自筆証書遺言は、遺言者がすべてご自分で書いた遺言です。

・証人は必要ありません。

・自筆証書遺言は、秘密にしておけますが、紛失や偽造のおそれがあります 。公開保
証はありません。

・手軽に作成でき,費用も余りかからない、最も安易な遺言方法です。

作成要件は次のとおりです。

・遺言内容、日付(年月日)及び氏名は全て自筆で記入し、押印します。
遺言者が手に力が入らないときは、第三者が添え手をして書いても構いません。

 ・ボールペンや筆はよいのですが、ワープロや代筆はダメです。

 ・認印でもよいのですが、実印をお勧めします。

・書類が何枚もあるときは、各ページのつなぎ目に割印をします。

・封筒に入れる必要はありませんが、通常は封入し、同じ印章で封印します。

・封印のある遺言書は、家庭裁判所で形式等を確認する検認手続きをとります。勝手
に開封するこはできません。

・要件を満たさない遺言書は、無効になることがありますので、注意が必要です。。

3)秘密証書遺言

・秘密証書遺言は、公正証書遺言と同じように費用と手間がかかりますが、 最大の特
徴は遺言内容の秘密が守られるということです。

成要件は次のとおりです。

・自筆証書遺言と異なり、代筆やワープロでもよいのです。

・遺言者が署名、押印します。

・日付は必要ではありません。

・ご自分で封入し、同じ印章で封印します。

・公証役場に行き、公証人と証人2人以上の前で住所、氏名を述べ、遺言者が自分で

あることを申します。

・代筆のときは、書いた人の住所、氏名も申述します。


・公証人が日付と遺言者の述べた内容を付記します。

・遺言者、証人、公証人がそれぞれ署名、押印します。

・証書の保管は、信頼できる人に依頼するのが、良いでしょう。

・自筆証書遺言と同じように、家庭裁判所の検認手続きが要ります。

4)家庭裁判所での検認手続きとは

・自筆証書遺言及び秘密証書遺言は、封印してある遺言書を発見したら勝手に開封せずに、家庭裁判所に遺言書を持参して 開封する手続き、つまり「検認の手続き」をしなければなりません。勝手に開封して検認手続きをしませんと、5万円以下の過料に処せられます。

これは、遺言の存在と内容を認定するためのもので、偽造や変造を防ぎます。  

■<遺言執行人>とは?
   
相続人は、家庭裁判所に遺言執行人の選任を申請することができます。

また、遺言で遺言執行人を指定することもできます。

遺言執行人は、相続手続きに関する一切の権限を有しています。

従って、遺言は相続人全員で執行しますが、遺言執行人が選任されていれば、遺言執行人を差し置いて相続人が勝手に執行することはできません。


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Q 遺留分とはどんなことですか?

A 遺留分(いりゅうぶん)とは、特定の相続人に対して最低限度に保証されている、一定割合の遺産のことをいいます。

遺留分は、法定相続人のうち配偶者、子、孫、親、祖父母に限定されます。したがって遺産相続とは異なり、兄弟姉妹には遺留分は認められません。

つまり、被相続人が自由に処分できる財産の割合に制限を加え、これだけは相続できるという一定の割合(遺留分)を認めているのです。つまり、最低限の取り分ですね。

遺産の最低額の部分である「遺留分」に違反した贈与や遺言であっても、それは当然に無効にはならず有効なのです。
  
相続が法定相続に反して特定の相続人に片寄り、遺留分が侵害されているときは、法定相続人は 家庭裁判所に遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)をして、取り戻すことができます。

遺留分請求権は、相続の開始又は贈与・遺贈があったことを知った日から1年で時効になります。

なり、また被相続人の死亡後10年を経過したときは、除斥期間により消滅します。


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Q : 遺留分の割合は、どのようになっていますか?

A  民法は、直系尊属のみが相続人であるときは、遺留分は被相続人財産の3分の一
です。その他の場合は、被相続人財産の2分の一となっています。

兄弟姉妹のみが相続人のときは遺留分はゼロです。
   
具体例を示すと、配偶者と子2人が相続の場合の個別的遺留分は:

配偶者は、1/2(総対的遺留分)×2/4(法定相続分)=2/8(個別的遺留分)
子1人は、1/2(総対的遺留分)×1/4(法定相続分)=1/8(個別的遺留分)
となります。

これを分かり易く説明しますと、次のようになります。

① 法定相続人が妻と子のときは、相続分は妻が1/2、子が1/2。遺留分は妻が1/4、子が1/4です。

② 法定相続人が妻と親のときは、相続分は妻が2/3、親が1/3。遺留分は妻が2/6、親が1/6です。

③ 法定相続人が妻と兄弟姉妹のときは、相続分は妻が3/4、兄弟姉妹が1/4。遺留
分は妻が1/2です。兄弟姉妹には遺留分はありません。

④ 法定相続人が妻だけのときは、相続分は妻が全部相続します。遺留分は妻が1/2です。

⑤ 法定相続人が子だけのときは、相続分は子が全部相続します。遺留分はこが1/2です。

⑥ 法定相続人が親だけのときは、相続分は親が全部相続します。遺留分は親が1/3です。

⑦ 法定相続人が兄弟姉妹のときは、相続分は兄弟姉妹が全部相続します。兄弟姉
妹、甥や姪には遺留分はありません。

同じ順位に相続人が数人いるときは、その相続人で均等に配分します。

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相続手続きのタイムスケジュールや相続税対策は?

手続きのタイムスケジュール>は?

被相続人が死亡したときは、一定期間内に手続きをしないと時効により権利が消滅する場合があります。

①被相続人の死亡日。(相続開始、この時点で相続人全員で財産を共有するこになります。)
 ↓
②死亡後7日以内に市町村役場に死亡届を提出します。(葬儀屋さんが殆ど手続きをすませてくれます。)
 ↓
③相続人の調査、確定作業。(被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等入手して相続人を調査し、相続人の戸籍抄本謄本等を入手して相続人を確定します。)

④相続財産の調査、確定作業。(プラス財産として土地、家屋、現金、預貯金、債権、自動車、営業権など)、(マイナス財産として借金、借入金、住宅ローン、買掛金など。)、これらの財産を調査しましょう。

ただし、相続人以外の人が受け取る保険金・遺族年金、香典、祭祀財産は分割の対象外ですので、相続財産には入りません。


⑤相続方法の選択。(相続開始後3ヶ月以内に家庭裁判所へ相続放棄又は限定承認を申述します。単純相続を選択するのであれば、申述は必要ありません。)
 ↓
⑥遺産分割協議書の作成。(相続人の間で、相続財産をどのように分けるかを協議します。法律で決められた割合で分ける必要はありません。話し合いの結果が優先するのです。全ての遺産を一人で相続することも可能です。分割が整えば協議書を作成します。)

遺産分割協議書は、不動産の移転登記、預貯金の払い戻し、相続税申告等に必要な大事な書類です。

⑦準確定申告。(相続開始後4ヶ月以内に相続人が被相続人に代わって、被相続人の死亡日までの所得税の確定申告(準確定申告)を行い納付します。
 ↓
⑧被相続人の死亡の日の翌日から10ヶ月目の日までに、相続税の申告を行い納付します。なお、提出する税務署は、被相続人の死亡時における住所地を管轄する税務署です。

相続人の住所地を所管する税務署ではありません。

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■<節税対策>はどのようにするの?

相続税は、プラスの財産からマイナスの財産(負債)を差し引いた正味の財産にかかりますので、プラ スの財産を低く押さえ、マイナスの財産は債務控除することにより、節税することができます。

その1)次のようにプラスの財産を少なくします。

▲生前贈与をします。
一般的には相続税より贈与税の方が高くなります。しかし、贈与税の基礎控除額(110万円)の範囲内で贈与しますと、税金を払う必要がありません。毎年基礎控除額の範囲内で贈与をしておきます。

しかし、連年贈与は高い贈与税がかかるおそれがありますので、それ相応の対策が必要です。

▲現金を不動産にしておきます。
現金はズバリ生の評価(預金残高)ですが、家屋の場合は固定資産税の評価額と同じですし、土地の場合は路線価額によって計算されますので、プラスの財産評価を低く押さえることができます。

その2)マイナス財産を差し引きます(債務控除)。

▲葬式費用は被相続人のマイナス財産として、債務控除が可能です。

例えば、葬儀料・お布施・火葬など通常葬式に発生する費用等です。

ただし、香典返し・墓石等は葬式費用にはなりません。

▲被相続人が生前に銀行から借金をして完済せずに死亡した場合は、相続人はその借金を債務として差し引きます。
 
▲被相続人が病院に入院して医療費を未だ支払っていない場合は、その未納分は債務として差し引きます。

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■<相続税の計算方法>は?

相続税は亡くなった人の財産を貰った時にかかる税金で、
1)法定相続人による「相続」
2)遺言による「遺贈」及び
3)生前契約による「死因贈与」に対しての税金です。

これに対して、贈与税は生きている人の財産を貰ったときにかかる税金です。

相続税は、相続財産(遺産総額)から基礎控除額を差し引いた課税遺産額に対してかかります。

基礎控除額の計算は:

5,000万円+(1,000万円×法定相続人)となります。

この算定式で計算しますと、法定相続人が多いほど基礎控除額が多くなりますね。

節税目的のために、養子縁組をすることで、法定相続人を増やし、結果的に相続税を減

らす人が増えてきました。

そこで、現行の税法では実子がある場合は、法定相続人の数に含める養子縁組は1人

までとし、実子がないときは養子縁組を2人までに制限してきました。

もちろん、法定相続人の数に含めない養子縁組は、何人でも可能です。

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Q 相続税の申告はいくらからですか?

A 上記の計算で、遺産にかかる基礎控除額を超える場合は、相続税の申告をする必要があります。
遺産にかかる相続財産が基礎控除額以下である場合には、相続税を払う必要がなく、相続税の申告は必要ありません。
(小規模宅地等の特例を申請する場合等の例外を除きます)

例えば、法定相続人が2人いるときは、5,000万円+(1,000万円×2)=7,000万円が基礎控除額となります。

遺産総額が1億円なら、1億円-7,000万円=3,000万円が相続税の課税される課税遺産額になります。


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Q: 年間どのくらい、税金を納める人が居るのですか?

A: 国税庁の統計によりますと、年間の死亡者数に対する相続税の課税件数の割合は、5%前後だそうです。


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ここで云う相続財産(遺産総額)とは、

①被相続人が死亡時に所有していた財産▲
②被相続人が受け取る生命保険金や死亡退職金 ★
③被相続人死亡前三年以内の贈与財産の合計額から 

①借金等の債務
②葬式費用
③墓地などの祭祀財産
④生命保険金や死亡退職金等の非課税枠などの非課税財産 の合計額を差し引いたものをいいます。

つまり、相続税は上記に計算した相続財産(遺産総額)から基礎控除額を差し引いた課税遺産額に対してかかるのです。

なお、相続放棄をした人がいても、その人を法定相続人の数に入れて基礎控除の計算をすることができます。

なお、法定相続人の数に算入できる養子の数は、被相続人に実子がいる場合は1人、被相続人に実子がいない場合は2人までの制限があります。

胎児は、民法上相続権があるものとみなしますが、相続税の計算では、相続人となる胎児が相続税の申告書を提出する日までに出生していない場合、法定相続人の数に算入されません。

配愚者の税額軽減の特例により、配偶者は遺産の半分或いは1億6,000万円までなら相続しても無税です。


▲相続税(含む贈与税)の評価格は、土地は売買価格の7~8割、家屋は固定資産税評価格、事業用資産は確定申告上の簿価、上場株式公社債は売買価格、現金・預金は残高、ゴルフ会員権は売買時価の7割、家財道具は中古市場価格が目安となります。 
  
★妻や子が受け取る生命保険金や死亡退職金は、相続財産には含まれませんが、「みなし相続財産」 として、相続税の対象となります。

では相続税の対象額を計算したら、次に実際の相続税の計算をして見ましょう。

法定相続分(課税遺産額)_____税率% ________________控除額
 
1,000万円以下                10
1,000万円超3,000万円以下      15             50万円
3,000万円超5,000万円以下      20            200万円 
5,000万円超1億円以下           30            700万円
1億円超3億円以下               40            1,700万円
3億円超                      50           4,700万円

例えば、法定相続分が1,500万円だとすると、1,500万円×0,15(税率)-50万円(控除額)=175万円が相続税額となります。


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